「消防設備士乙種6類」の資格は、技術系の国家試験では入門的な資格で受験料が安いです。
また、試験日が多いことも特徴です。
■ 就職、転職で資格を取っておきたい方
■ 失業中で資格を取ってみようと思われる方
■ いくつか資格を持っているが、他の資格を取得したい方
ぜひ、「消防設備士乙種6類」の受験を検討してみてください。
百貨店、病院、旅館などの建物は、その使いみち、大きさ、収容人数に応じて消防設備の設置が法律により義務づけられています。
それらの工事、整備等を行うには、消防設備士の資格が必要です。
消防設備は、スプリンクラー設備、消火器、金属製避難はしごなどがあり、工事、整備するにはそれぞれの消防設備の資格が必要になります。
消防設備の中で、日常なじみの深い消防設備は消火器です。
消火器を整備するには、「消防設備士乙6類」の資格が必要です。
■受験資格
ありません。どなたでも受験できます。
■試験科目、問題数、試験時間
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試験科目 |
問題数 |
合格基準 |
筆記試験 |
消防関係法令 |
10問 |
4問以上が必要+ 👇 |
機械に関する基礎的知識 |
5問 |
2問以上が必要+ 👇 |
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消火器の構造、機能整備の方法 |
15問 |
6問以上が必要 + 👇 |
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筆記試験合計 |
(全体) 30問 |
(全体で) 18問以上 |
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実技試験 |
消防用設備等に関する鑑別等 |
5問 |
60%以上 |
※筆記試験と実技試験の両方が合格基準に達すると合格となります。
■出題形式
筆記試験:四つ選択肢から一つの正解を選ぶマークシート方式です。
実技試験:写真、図などを見ながら問題に答える記述式です。
■試験時間
1時間45分
■受験料
3800円
■願書、案内書などの配布
各道府県…消防試験研究センター各道府県支部及び関係機関・各消防本部
東京都…消防試験研究センター本部・中央試験センター・都内の各消防署
■消防設備士乙種6類の試験日などの詳細は、消防試験研究センターのホームページをご覧ください。
消防設備士乙6類の勉強を始める前に、身近な所にある消火器を観察してみましょう。
写真に示す2つの消火器は、工場やデパートなどでよく見かける消火器です。
2つとも粉末消火器という表示があるのですが、よく見ると、片方の消火器は圧力計が付いていますが、もう片方の消火器には圧力計が付いていません。
この2つの消火器は、加圧の方式(消火器内部の圧力により消火剤を放射する方式)に違いがあります。
圧力計(指示圧力計という)が付いている方の消火器の加圧方式を蓄圧式、圧力計が付いていない方の消火器の加圧方式をガス加圧式といいます。
用途は同じでも構造に違いがあるとは、興味深いですね。
消防設備士乙6類 の問題を、クイズ形式のまとめました。
【問題】
規格省令では、「消火器の外面は(A)%以上赤色仕上げとしなければならない。」
とされている。[A]に入る数値は次のどれ?
① 25 ② 50 ③ 75 ④ 100
【答】 ①の25%が正解です。
ただし、住宅用消火器についてはこの限りではありません。
住宅用消火器には、全面がキティちゃんの模様の消火器も販売されています。
【問題】
物体に作用する力を荷重といいます。
では、次の荷重の説明で誤っているものは?
① 圧縮荷重…物体を押し縮める方向に働く力
② 引張荷重…物体曲げるときに働く力
③ せん断荷重…物体の面に沿って交互に反対向きに作用する力
【答】 ②が誤りです。
引張荷重は、物体を引き伸ばす方向に働く力をいいます。
物体を曲げるときに働く力は、曲げ荷重といいます。
【問題】
消火器を見ると「普通火災」「油火災」「電気火災」という表示があるが、
この説明で誤っているものは?
① 普通火災…てんぷら油による火災
② 油火災 …ガソリンによる火災
③ 電気火災…通電中のプラグから出火したときの火災
【答】 ①が誤りです。
てんぷら油による火災は油火災です。
普通火災は、木材、紙などの普通の可燃物による火災をいいます。